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株式の生前贈与で相続税対策をするメリット・デメリット

株式は相続財産の中でも評価額が大きくなりやすく、相続税の負担を重くする要因のひとつです。

そのため、生前に贈与しておくことは相続税対策として有効な方法の1つです。

本記事では、株式の生前贈与で相続税対策をするメリットとデメリットについて紹介します。

生前贈与とは

生前贈与とは、親や祖父母などが存命中に子や孫へ財産を贈与することを指します。

相続開始を待たずに財産を移転できるため、相続財産を減らし、将来的な相続税を軽減できる可能性があります。

株式の生前贈与のメリット

株式を生前贈与するメリットとしては、主に以下が挙げられます。

相続財産の圧縮

生前に株式を贈与することで、将来の相続財産を減らすことができます。 

相続発生時に財産が集中するのを避け、結果的に相続税の総額を抑える効果が期待できます。 

株価上昇リスクの回避

株式は市場や企業業績によって価格が変動します。 

将来の株価上昇を見越して早めに贈与すれば、評価額が低いうちに移転でき、結果的に税負担を軽減できる可能性があります。

非課税枠の活用

株式の生前贈与では、贈与税の非課税制度を利用することで負担を軽減できます。

代表的なのが「暦年贈与」と「相続時精算課税制度」です。

暦年贈与は、毎年110万円まで非課税となる制度です。

相続時精算課税制度は、毎年110万円の基礎控除に加え、累計2500万円まで非課税とされ、最終的に相続時に精算される制度です。

いずれの制度も条件や手続きに注意点があるため、事前に確認し、計画的に活用することが大切です。

株式の生前贈与のデメリット

一方で、デメリットとしては、主に以下が挙げられます。

贈与税が発生する可能性

非課税枠を超えて贈与すると、贈与税が課される場合があります。 

とくに多くの株式を一括で贈与すると高額の贈与税が発生する可能性があるため、贈与税と相続税のバランスを考えて計画的に実行する必要があります。

相続人間のトラブルに発展する可能性

特定の相続人に株式を贈与すると、不公平だと他の相続人が不満を抱くことがあります。 

遺産分割の際にトラブルに発展する可能性もあるため、贈与の内容や意図を事前に明確にしておくことが重要です。 

まとめ

株式の生前贈与は、相続税の節税や財産移転の円滑化に有効な手段ですが、贈与税の負担や相続人間のトラブルといったデメリットも伴います。

非課税枠や制度を上手に活用しつつ、計画的に進めることが成功のポイントです。

株式の生前贈与についてお悩みの場合は、専門家である税理士に相談することをおすすめします。

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代表者紹介

Staff
平川 昌彦
税理士、行政書士平川 昌彦

大学卒業後、会社員、会計事務所職員を経て大学院で公共経済学・企業経営論を専攻、後に独立し、税理士として会計事務所を開業。

現在、静岡県浜松市を拠点に得意とする会社設立・起業・開業に力を入れるとともに、税務顧問・会計支援・IT経営支援サービスを展開している。

所属団体

東海税理士会 浜松西支部 (登録番号 第87151号)
静岡県行政書士会 西遠支部 (登録番号 第03171961号)

経歴

駒澤大学 経済学部 経済学科 卒業 経済学士
ハワイ州立大学 マノア校 N.I.C.E.プログラム 修了
愛知大学大学院 経済学研究科 修了 経済学修士
中京大学大学院 経営学研究科 修了 経営学修士
京都大学経営管理大学院 EMBAコース 修了

資格

上級経営会計専門家
ITコーディネータ(0046832003 C)
農業経営アドバイザー(日本政策金融公庫)
登録政治資金監査人(第1992号)
申請取次行政書士(行-162003200109)
MCSC(Microsoft Certified System Coordinator)
損保マスター資格(マスター009807号)
2級ファイナンシャルプランナー技能士
経営士

事務所概要

Office Overview
事務所名 平川昌彦税理士事務所
代表者 平川 昌彦(ひらかわ まさひこ)
所在地 〒432-8047 静岡県浜松市中央区神田町461番8
TEL/FAX TEL:053-545-5570/ FAX:053-545-5571
営業時間 平日9:00~18:00(事前予約で休日、時間外対応可能です)
定休日 土・日・祝日 (事前予約で休日、時間外対応可能です)
アクセス 浜松駅よりバス利用約10分、お車でお越しの際は駐車場が8台分ございます。