相続税の申告期限はいつ?間に合わない場合に延長は可能?
「親が亡くなったため遺産を相続することになり、控除等を使用しても相続税を納める必要があることが判明したが申告期限はいつなのだろうか。また、申告期限に間に合わない場合、延長などの救済措置はあるのだろうか」。
相続税に関するご相談は多岐にわたりますが、皆様一様に難しくとっつきにくいイメージをお持ちである場合が多いです。
しかし、難しい論点や複雑な計算は別にして、大まかな流れを掴むことは可能ですし、そうしておくことでいざ相続税が発生したときにも慌てず対応することが可能です。
ここでは相続税の申告期限とその延長について、付随する事項にも触れながらみていきましょう。
相続税とは
そもそも相続税とは何でしょうか。
相続税とは、亡くなった方の遺産を相続や遺言によって受け継いだ場合に、その評価額に対して課税される税金のことです。
もっとも全てのケースにおいて発生するわけではありません。
相続税は評価額から基礎控除を適用して算出された課税財産に対して、定められた税率をかけて算出されるため、控除額が評価額を上回る場合は発生しません。
相続税の申告期限
相続税の申告期限は以下のように定められています。
通常であれば「被相続人が亡くなったことを知った日」=「死亡した日」ですが、疎遠で連絡が中々とれていなかった場合などはその限りではないです。
また、被相続人が医療機関以外で亡くなった場合なども死亡する日を特定するのが難しくなります。
そのような場合、いつ亡くなったのか確定することができないため、死亡推定期間の最終日を相続開始日とみなして申告期限が設定されます。
相続、申告期限が休日と被っている時は税務署が休みになるので、その翌営業日となります。
申告期限を守らなかった場合
申告期限を守らず納税が遅延した場合、以下のようなペナルティが課せられます。
・延滞税
相続開始を把握した日の翌日から10カ月以内に納めなかった場合、期限日の翌日から発生します。
・無申告加算税
延滞税とともに発生します。
納付期限から1カ月以内に納めた場合、被災した場合など、特別な事情がない限り免れることはできません。
・過少申告加算税
納めるべき金額よりも低い税額で申告・納税した場合に、延滞税とともに支払う必要が生じます。
・重加算税
意図して相続税を過少に申告した場合や、申告をしなかった場合に課せられます。
相続税の申告期限の延長
相続税の申告期限の延長は、原則として認められません。
しかし例外として特殊な事情がある場合、2か月の範囲内で申告期限の延長が認められることがあります。
・相続人に異動が生じた場合(相続人である胎児が生まれた場合等)
・第三者への遺贈が発覚した場合
・遺留分侵害額請求が認められた場合
・災害などその他やむを得ない事情がある場合
ただし上記に該当するケースであっても、延長が認められるかどうかは税務署の判断に依ります。
従って、基本的には申告期限の延長はないと考えて準備をするべきといえます。
なお、申告期限内にどうしても間に合わない場合には、概算申告での納付を行い還付手続きをするという手段もありますが、一度申告書を提出してしまうと修正ができない事項が多くあります。
特に、小規模宅地等の特例については利用できなくなるので注意が必要です。
相続税に関するご相談は平川昌彦税理士事務所にご相談ください
相続税の申告、納税業務は多くの時間がかかります。
また考慮すべき論点や活用できる制度も多岐にわたるため、10カ月という期間はあっという間に過ぎてしまいます。
申告期限に間に合わずペナルティが発生しないように、会計税務の専門家である税理士に相談し準備することを検討してもよいでしょう。
平川昌彦税理士事務所では、相続税申告の支援経験が豊富な税理士が在籍しております。
相続税についてお悩みの皆様は、お気軽にお問い合わせください。
当事務所が提供する基礎知識
Basic Knowledge-
相続税の申告期限...
「親が亡くなったため遺産を相続することになり、控除等を使用しても相続税を納める必要があることが判明したが申告期 […]
-
銀行対策や資金繰...
企業を経営していくにあたって、資金繰りが非常に重要であることは言うまでもありません。資金繰りが難しくなり、資金 […]
-
確定申告とは
個人の所得には所得税がかかります。そのため、税務署に対して、「自分はこの1年間でこれだけの所得があったので、そ […]
-
相続税と贈与税そ...
相続税の節税対策として、生前贈与というものがあげられます。生前に財産を贈与しておくことで、相続財産の総額を減ら […]
-
ダブルワークをし...
近年ダブルワークを行いながら会社員と個人事業を両立している方も多くなってきました。しかしダブルワークをする際に […]
-
創業支援で税理士...
■会社設立時のアドバイス会社を設立しようと考えた場合に、会社を合同会社にするのか株式会社にするのか、会社の資本 […]
よく検索されるキーワード
Search Keyword代表資格者紹介
Staff大学卒業後、会社員、会計事務所職員を経て大学院で公共経済学・企業経営論を専攻、後に独立し税理士として会計事務所を開業。
現在、静岡県浜松市を拠点に得意とする会社設立・起業・開業に力を入れるとともに、税務顧問・会計支援・IT経営支援サービスを展開している。
所属団体
- 東海税理士会 浜松西支部 (登録番号 第87151号)
- 静岡県行政書士会 西遠支部 (登録番号 第03171961号)
- ITコーディネータ (0046832003C)
- 農業経営アドバイザー (日本政策金融公庫)
- 登録政治資金監査人 (第1992号)
- 申請取次行政書士 (名・行)第03-109号
- MCSC(Microsoft Certified System Coordinator)
- 損保マスター資格 (第マスター009807号)
- 2級 ファイナンシャルプランナー技能士
経歴
- 駒澤大学 経済学部 経済学科卒
- 愛知大学大学院 経済学研究科修了 経済学修士
- 中京大学大学院 経営学研究科修了 経営学修士
事務所概要
Office Overview事務所名 | 平川昌彦税理士事務所 |
---|---|
代表者 | 平川 昌彦(ひらかわ まさひこ) |
所在地 | 〒432-8047 静岡県浜松市中区神田町461番8 |
TEL/FAX | TEL:053-545-5570/ FAX:053-545-5571 |
営業時間 | 平日9:00~18:00(事前予約で休日、時間外対応可能です) |
定休日 | 土・日・祝日 (事前予約で休日、時間外対応可能です) |
アクセス | 浜松駅よりバス利用約10分、お車でお越しの際は駐車場が8台分ございます。 |